稀勢の里“一変”完敗 ズルズル後退3敗目に無言
「大相撲秋場所・11日目」(19日、両国国技館)
稀勢の里が一方的に押し出され、悔しげに天井を見上げた。首をかしげると、土俵下ではうつむいたまま。227キロの巨漢、逸ノ城の突き押しは想定外だったか。立ち合いも踏み込めず、あっさり後退。何もできずに3敗目を喫した。
支度部屋では無言を貫いた。9日目の栃ノ心、10日目の遠藤戦と得意の左四つで完勝。進退場所で大きな意味を持つ勝ち越しを決めた。勢いがついたはずが一転の惨敗。八角理事長(元横綱北勝海)は「立ち合い失敗。昨日勝ってほっとしたのはないだろうけど、ふがいないというところ。横綱、大関戦があるし、きちんと取ればいい」とゲキを飛ばした。
12日目は御嶽海、13日目からは白鵬、鶴竜、豪栄道との対戦が予定される。8場所連続休場明けで疲労もたまる終盤戦。ずるずる負けが込むようなら、進退は安心ではなくなる。