白鵬、有終全勝V「久しぶりに相撲の神様ほほえんでくれた」
「大相撲秋場所・千秋楽」(23日、両国国技館)
白鵬が全勝優勝で有終を飾った。鶴竜との横綱対決はがっぷり四つから左上手投げで崩した後、盤石の送り出し。館内インタビューでは「久しぶりに相撲の神様がほほえんでくれたかな。最高の気分」と万感の笑みを浮かべ、「平成最後の秋場所の賜杯をいただけて光栄」と胸を張った。
進退が懸かる稀勢の里、大関昇進が懸かる御嶽海らに注目が集まったが、最後は主役の座に就いた。「今年はケガに泣き、4月にはおやじ(父ムンフバトさん)が天国に旅立ち寂しい思いがあったが、無事に報告できる」と感慨にふけった。
昨年11月以来の優勝パレードでは、内弟子の十両炎鵬を初めて旗手として迎えた。ただ、その直前の支度部屋で白足袋に履き替える際には「いてて…」と顔をゆがめ、人知れぬ苦悩ものぞかせた。
爆弾を抱える右膝だけでなく両足首も満身創痍(そうい)。「ケガとどう付き合うか。今後の相撲人生に懸かってくる」。最大の目標である20年東京五輪までの現役続行に向けて、年齢とも闘いながら円熟味をさらに増していく。