日大悪質タックル当該選手が復帰決断 思い悩んだ日々を送る中、新監督から打診

 社会問題となった日大アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、発端となった反則タックルを行ったDLの宮川泰介が3日、部への復帰を決め、代理人を通じてコメントを発表した。

 今年5月6日の関学大との定期戦で悪質タックルを行った宮川は騒動後の同月22日に謝罪会見を行い、「もうフットボールはできない」と、退部の意向を示していた。「私は5月6日の試合後、アメリカンフットボール部を退部する意思を固め、その旨を記者会見でも述べました。しかし、その後、厳しいチーム状況を立て直していくチームメイトをよそに、私自身がチームの為に何もせずにいることが無責任であると感じ、本当に部やアメリカンフットボールとの関わりを断っていいのか、思い悩む日々を過ごしてきました」と葛藤をつづった。

 思い悩んだ日々を送ったが、新体制となり、就任した橋詰新監督を面談し「チームの再建に加わらないか」と打診を受け、チームメートからも「部の一員としてチーム再建を目指して欲しい」と声を掛けられたという。宮川は「部への復帰は会見での発言を翻すことになることもあって悩みましたが、迷惑を掛けたチームメートに対する償いとして、部に復帰して、新監督のご指導をいただきながら、チームメートと共にチームを再建していきたいという考えに至りました」と、決断の理由を明かした。すでに和解していた被害者となった関学大選手や、家族は宮川の復帰を望んでいた。

 宮川に「やらなきゃ意味ないよ」などと悪質タックルを指示した内田前監督、井上前コーチは辞任。部は関東学生連盟から今季の公式戦出場停止処分を受け、秋の公式戦出場に向けて再建案などを提出したが、認められず。今季の秋のリーグ戦出場はかなわなかった。処分が解除される見込みの来年春に向けて、チーム再建を進めている。

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