アジア大会無冠の女子レスリング 世界選手権雪辱へ“明るく激しく”
20日開幕するレスリングの世界選手権(ブダペスト)に向けて都内で行われている女子代表合宿が6日、報道陣に公開された。8月のアジア大会では日本女子として史上初の金メダル0個に終わり、女子強化委員長の笹山秀雄監督は「目標は金メダル3個以上で、(10階級)全員メダルを獲りたい」と汚名返上を誓った。
テーマは明るく、楽しく、激しく-。西口茂樹強化本部長は、コーチ陣とアジア大会の敗因を分析し、「女子は猛練習で強くなってきたのに(アジア大会前は)練習量が少なくなっていた」と、世界選手権に向けて練習量を増やしたことを明かした。その上で、ただキツいだけではなく選手が自主的に取り組めるような方向性を確認し、「明るくいこう、声を出していこうと話をしている」と説明した。
練習では試合終盤にバテた後でも攻めきるメニューをこなし、コーチを兼任する吉田沙保里(36)=至学館大職=が中心となって盛り上げた。2連覇を狙う50キロ級の須崎優衣(早大)にはスパーリングで胸を貸し、タックルの処理に関してアドバイス。練習の合間にはしきりに「ファイト」と声を出して盛り上げた。
練習後には円陣を組み、吉田が中心となって「強い気持ち、強い心、絶対勝つぞ!オー!」と、代表選手を鼓舞。代表以外の選手に対しても「アジア大会の時は元気がなかったみたいだから、回りも声を出して、元気を出して盛り上げていこう」とハッパをかけた。
アジア大会では攻めきれない場面もあっただけに、最後までアグレッシブに攻め抜く日本女子のレスリングで復権を目指す。