友野一希が高橋復帰戦で優勝「1人のスケーターとしては全然かなわない」
「フィギュアスケート・近畿選手権」(8日、尼崎スポーツの森)
男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)3位で昨季世界選手権5位の友野一希(20)=同大=は、フリー1位の135・86点をマークし、合計206・80点で優勝した。
優勝という結果はポジティブな材料だが、演技の内容には到底納得いかなかった。冒頭で挑んだ2度の4回転サルコーは、1本目が2回転となり、2本目が転倒。「リバーダンス」に合わせて手拍子が起こるなど要所で観衆を魅了したが、演技後半のトリプルアクセルでも着氷が乱れて手をついた。
「4回転が、1番練習してきたことが決まらなかったので、本当に悔しい」と無念の表情を浮かべた友野。「優勝という結果なので、そこは自分でもうれしく思うけど、内容的には目指していたものとは大きく異なる。まだまだメンタル面で成長していないといけない」と課題を口にした。
3位に入った高橋大輔(関大KFSC)の復帰戦とあって、今回の近畿選手権は例年とは比べものにならないほど大きな注目が集まった。得点という意味では高橋を上回った形だが「まだまだ1人のスケーターとしては全然かなわないと思う。少しでも彼に近づけるように、もっと練習していきたい」と話した。