中田ジャパン“覇気”で3次L進出 ブラジルに2セット連取も逆転負け
「バレーボール女子・世界選手権・2次リーグ、日本2-3ブラジル」(11日、日本ガイシホール)
2次リーグ最終戦が行われ、E組で世界ランキング6位の日本は同4位ブラジルに2-3で敗れたが、7勝2敗の勝ち点22として同組2位で6強による3次リーグに進んだ。1セット奪取が2次リーグ突破条件だった日本は、荒木絵里香(トヨタ車体)のサーブなどで第1セットを先取。早々に3次進出切符をつかみ、第2セットも連取したが、続く3セットを落として逆転負けした。
試合には負けたが、得たものは大きい。日本は途中出場、石井のスパイクや荒木の2連続サービスエースなどで第1セットを先取。早々に2次リーグ突破条件をクリアした。
中田監督も「メダルを取るために必要なことだったので、とりあえず進出が決まって良かった」と安どの表情。しかしマッチポイントまで奪いながらの逆転負けに「敗因は集中力が切れたのかな」と首をひねった。選手も「ストレートで勝ちたかった」「負けて悔しい」と口をそろえた。
今大会のテーマは「覇気」。8月のアジア大会後、選手で決めた。指揮官から言われる「コートの中でしゃべる」ことや、チーム全体の静かな雰囲気を打破したいという思いを込め、最年長の荒木が提案。練習中は白板に記し、大会中は全員の名前と覇気の2文字が書かれた旗を掲げている。
金星を挙げたセルビア戦など、激戦の中でチームとしてのたくましさを体得。一方で、歯車が狂うと立て直せない弱さもまだ残る。本当の意味での“覇気”をまとえるか。ここからが本当の勝負だ。