上地結衣が東京五輪&パラ代表第1号!念願のアジアV「うれしい」車いすテニス女子

 「アジアパラ大会・車いすテニス」(12日、ジャカルタ)

 男女シングルス決勝が行われ、女子は上地結衣(24)=エイベックス=が中国選手を6-3、6-4で下し、男子は国枝慎吾(34)=ユニクロ=が真田卓(凸版印刷)に6-2、6-3で勝ち、ともに2020年東京パラリンピックの出場権を獲得した。五輪を含む20年東京大会で個人の日本代表が決まったのは今回が初めて。上地は3大会連続3度目の出場。国枝は5大会連続出場となる。今大会の男女シングルス優勝者に20年東京大会の出場権が与えられる。

 初の金メダルを勝ち取った瞬間、表情は安堵(あんど)感と達成感に満ちあふれた。車いすテニス女子シングルス決勝。上地は中国選手との接戦を制し「やっと取れた。今年で一番目標にしていた大会なので、すごくうれしい」と喜びをかみしめた。

 ようやくたどり着いた頂点だ。アジアでは2010年広州大会が1回戦敗退、14年仁川大会は3位。ただ16年リオデジャネイロ・パラリンピックで銅メダルを獲得し、実力は世界のトップレベルに上がっていた。

 激しい打ち合いの決勝は、相手の強打に苦しんだ。だが「彼女は最後まで諦めないので、私も同じ気持ちでやった」。コート外の狭さを見逃さず、高く弾む球を打って相手を動きにくくさせる作戦が見事にはまった。

 2年後の東京大会出場が決まり、悲願の金メダルへ準備に費やす時間を確保できた。昨年替えた車いすはさらに再改良の予定。24歳の若きエースは「自信を持てる技術量がもう少し欲しい」と向上心が尽きない。自国開催の大舞台に向け、進化を続ける。

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