４年ぶりに現役復帰した２０１０年バンクーバー五輪男子フィギュア銅メダリストの高橋大輔（３２）＝関大ＫＦＳＣ＝が１４日、大阪府高石市の大阪府立臨海スポーツセンターのアイスリンクで、同施設の改修工事完成記念イベントに出演。一時は存続の危機だった同施設のリニューアルを祝った。

　高橋は２００４年から０６年に同施設を練習拠点としていた。その後、資金難に陥った同施設の支援を求めて募金活動などを１０年近く行ってきた。１３年には「臨海スポーツセンター存続の会」とともに、目標額だった１億５０００万円の目録を大阪府の松井一郎知事に寄付。施設は存続が認められ、老朽化や耐震問題などすべての工事が完了したこの日の記念イベントを迎えた。高橋は「まさか１億５０００万円が集まるとは思わなかった。やってダメなら仕方ないと思ってスタートした」と感慨深げに語った。

　イベントでは元練習生の平昌五輪代表の田中刑事、昨季の世界選手権で５位に入った友野一希、同施設を拠点とするジュニアの須本光希に加え、プロスケーターの村上佳菜子が演技を披露。高橋は復帰戦となった今月の近畿選手権で３位となったが「試合のダメージがあった」としてこの日は演技を控えた。しかし、リンクに所属する子どもたちとＤＡ　ＰＵＭＰの「Ｕ．Ｓ．Ａ．」をノリノリで踊り、大歓声を浴びていた。次戦は全日本選手権（１２月・大阪）の出場権がかかる西日本選手権（１１月１～４日、名古屋）となる。