可夢偉トヨタ日本開催3連覇 好判断で逆転
「自動車・世界耐久選手権(WEC)シリーズ」(14日、富士スピードウェイ)
決勝が行われ、最高峰のLMP1で小林可夢偉(31)らのトヨタ7号車が同クラス最後尾の8番手から出て優勝した。ポールポジションからスタートの中嶋一貴(33)らのトヨタ8号車は2位。トヨタ勢は今季3勝目で、日本開催では3連覇となった。予選トップだった7号車はピットでの速度超過の規定違反でスタート位置が降格となったが、決勝で小林がスタート直後に数台を追い抜くなどして首位に立った。
トヨタ7号車が、レース中の好判断で逆転優勝をものにした。最初のドライバーを務めた小林が、昨夜からの雨でぬれた路面状態が回復することを予想し、早めのタイヤ交換を提案。「リスクを取った戦略が良かった」と作戦が決まっての優勝に胸を張った。
スタートしてすぐにコーナーで数台を抜いて順位を上げ、「光が差していたから乾くのは早い」と他のマシンに先んじてピットイン。いち早く的確なタイヤ選択をし、ライバルのペースが上がらないうちにトップに立つことに成功した。
今季のトヨタ勢の2勝とも、ルマン24時間を含めて8号車。トップで2番手のドライバーにつなぎ、最後にチェッカーフラッグを受けた小林は「いつか勝てると思っていた。速さで巻き返せたのは良かった」と笑顔を見せた。