高山勝成がアマ登録へ「すごく興奮しております」プロ経験者では史上初

 ボクシングで日本初の主要4団体制覇を果たし、昨年4月にプロを引退、アマチュアとして東京五輪出場を目指す高山勝成(35)=名古屋産大=が16日、東京都内で会見を開き、アマチュア登録が認められることを表明した。会見に同席した日本ボクシング連盟(日本連盟)の菊池浩吉副会長が「高山選手のアマ登録を認める。ぜひ頑張っていただきたい」と話した。今後は申請書の提出など事務手続きを残すのみで、一両日中にアマ登録が認められることになる。日本初の元プロ選手によるアマチュア競技者登録となる。

 高山は「いちアマチュアボクサーとして認めていただけることになりました。すごく興奮しております。これから厳しい戦いになるが、自分を信じていきたい」と喜びを語った。注目のアマデビュー戦は来年春に予定されている、東京五輪代表選考会の一つでもある全日本選手権の愛知県予選となる見込み。

 国際ボクシング協会(AIBA)は16年リオデジャネイロ五輪からプロ選手の出場を解禁したが、日本連盟は山根明前会長のもとで、プロ経験者のアマ登録を一貫して認めてこなかった。高山は今年3月には2万5000人の署名を集めて、申請手続きに行ったが“門前払い”。8月には日本スポーツ仲裁機構に仲裁を申し立てていたが、連盟側は話し合いを拒否していた。

 だが、山根前会長が助成金不正流用や、反社会的勢力との交際などにより辞任に追い込まれたことで流れが一変。9日に都内で行われた日本連盟のアマ登録資格審査委員会で、高山はアマルールや規則に対するペーパーテスト、面談などを受け、審査を通過していた。10日には日本スポーツ仲裁機構に対する仲裁手続きなどを取り下げていた。

 また、現在ボクシング競技は国際オリンピック委員会(IOC)がAIBAの組織統治を問題視しており、五輪競技除外の危機に瀕している。

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