復帰の伊調馨にレスリング協会・福田会長がエール「若手と激突して突破して」

世界選手権出発前、川井梨紗子(左)、友香子(中央)姉妹と握手する日本レスリング協会の福田富昭会長=成田空港
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 日本レスリング協会の福田富昭会長(76)が19日、ハンガリー・ブダペストで行われる世界選手権(20日開幕)に向けて出発する女子日本代表を激励。成田空港で取材に応じ、2年ぶりに実戦復帰した伊調馨(34)=ALSOK=について「前人未到の大偉業を是非ともやってもらいたい。若手と激突して突破してもらいたい」と、前人未到の五輪5連覇へのエールを送った。

 福田会長は、伊調らが栄和人前強化本部長から受けたとされるパワハラ問題が認定されたことを受けて、8月までに本人と面会し直接謝罪。その場でも五輪5連覇に向けて激励したといい、「しっかり頑張ってやりなさいよと。代表の席は1つしかないので激励した。本人もニッコリ笑っていた」と様子を明かした。

 伊調が復帰した57キロ級では、リオデジャネイロ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(23)=ジャパンビバレッジ=らが挑戦する見通しだ。川井はこの日の出発前、「今は世界選手権に集中するだけ」と言及を避けたが、福田会長は「激突して勝った方が五輪。互いに力を発揮して勝つということが一番大事。1人しか選ばれないから。お互いベストを尽くして頑張ってほしい」と期待を込めた。

 一方、14日の全日本女子オープンで復帰Vを果たした伊調は東京五輪挑戦を明言しておらず、「まずは(五輪を)目指せる環境をつくらないと」としている。その「環境」とは、リオ五輪までは毎日のように指導を受けていた田南部力コーチとの“二人三脚体制”を指す。現在は同コーチの勤務先である警視庁の業務の関係で週に数回程度しか指導を受けられないため、日本協会に対しても支援を求めているが、福田会長は「それは(日本協会の)強化委員会が全ての権限を持っている。会長が人事に介入することはない」と話すにとどめた。

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