白鵬“再教育案”出た 日馬暴行聴取で「愛のムチ」と答えていた…再発委が報告書
元横綱日馬富士による幕内貴ノ岩への傷害事件を受けて2月に設置された日本相撲協会の第三者機関、暴力問題再発防止検討委員会が19日、最終的な報告書を協会に提出し、都内で記者会見した。横綱白鵬(33)=宮城野=の品格が問題視され、横綱に対する“再教育案”も提言された。
モンゴル出身の3横綱が同席した酒席での事件。白鵬自身も貴ノ岩に長時間、説教しており、報告書では日馬富士の暴行に関し、危機管理委員会の聴取に「あえて『愛のムチ』と呼びたい」と答えたことが明かされた。
2010年には元横綱朝青龍が暴力事件で引退。白鵬は昨年九州場所で軍配に不満をあらわにし、自ら物言いを付けるなど言動はたびたび物議をかもしてきた。
報告書では横綱在位が長期にわたると、初心を忘れ自己の地位を過信し、品格、礼節に欠けると批判。但木敬一委員長(元検事総長)は「白鵬は2度も判定に対する不満」と断じ、対策として先輩横綱の助言、横綱審議委員会による特別指導の実施などを挙げた。
同委員会は親方、力士ら協会員900人超を聴取し、17年度で全体の5・2%が暴力を受けたと回答した。根絶を目標に協会には、暴力を防げなかった親方への罰則規定の導入など多数の改革案を提示。但木委員長はコンプライアンス委員会の委員は親方だけでなく半数以上を外部とし、「外部委員には拒否権、特別議決権を持たせ透明性を持たせるべき」と要望した。