川井梨紗子が金 アジア大会での敗北をバネに圧倒!東京五輪へ12月に伊調と対決か
「レスリング・世界選手権」(23日、ブダペスト)
女子59キロ級決勝で16年リオデジャネイロ五輪63キロ級金メダルの川井梨紗子(23)=ジャパンビバレッジ=が欧州選手権女王のエリフジャレ・エシリルマク(トルコ)を8-0で下し、昨年の60キロ級に続く世界一に輝いた。55キロ級決勝では向田(むかいだ)真優(21)=至学館大=がザリナ・シダコワ(ベラルーシ)にテクニカルフォール勝ちし、2年ぶり2度目の頂点に立った。59キロ級と55キロ級は非五輪階級。
決勝を制すると、川井梨は少し天を仰いだ。8月のアジア大会で喫した約3年ぶりの敗戦を思い返していた。今年の欧州女王をテクニカルフォール寸前まで追い詰める完勝。「ほっとした。(敗戦が)良かったとは思わないけど、このために考える機会になったのかな」と振り返った。
12月の全日本選手権から東京五輪代表選考が本格化。夢は62キロ級で妹の友香子(至学館大)との出場だ。姉は「2人で話し合ってから」と階級選択を保留するが、姉妹で1枠を争うつもりはない。
57キロ級に主戦場を移す可能性は濃厚で、10月に復帰した五輪4連覇の伊調馨(ALSOK)との対決が現実味を帯びてくる。恩師によるパワーハラスメント問題などの混乱を乗り越えた川井梨は「全てが東京五輪の金メダルにつながればいい」と胸に刻んでいる。