レスリング最年少Vの乙黒拓斗 乃木坂46を“禁欲”していた「気持ち緩む」
レスリング世界選手権で日本男子史上最年少の19歳10カ月で金メダルを獲得した、フリースタイル65キロ級の乙黒拓斗(おとぐろ・たくと)=山梨学院大=が25日、ハンガリーから成田空港に凱旋(がいせん)帰国した。
大舞台での激闘を終えたその日、まずやったことは大ファンであるアイドルグループ・乃木坂46(推しメンは白石麻衣)の動画を見ることだった。それもそのはず。試合前は「気持ちが緩んでリラックスしてしまうので」と2、3日は乃木坂の音楽や動画を我慢する“禁欲生活”に入り、集中力を高めたという。「(試合を終えて)やっと見られると思って(笑)」。マット上での闘志むき出しの姿とは別人のような、どこにでもいそうな19歳のあどけない表情に戻っていた。
大学で指導を受ける高田裕司監督の最年少V記録(20歳6カ月)を44年ぶりに抜いたことには「監督を超してしまったというか…。目標にしていたのでうれしいけど、ちょっと申し訳ない気持ちもある」と話しつつ、「(高田監督から)すごく褒めてもらった」とうれしそうに笑った。
初出場での快挙達成に、届いたメッセージはLINEやSNSを合わせて約300件。「レスリングを知ってもらいたいと思っていたのでうれしい」。2年後の東京五輪に向けても期待が高まるが、「今回はたまたまかもしれないし、本当の勝負はここからだと思う」と気を引き締め直した。