宇野転倒…SP2位発進 「油断した気持ちが出た」
「フィギュアスケート・スケートカナダ」(26日、ラバル)
男子SPは平昌五輪銀メダルで大会連覇を狙う宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=がトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒し88・87点、首位のキーガン・メッシング(カナダ)と6・18点差の2位発進となった。友野一希(同大)は81・63点で8位。女子SPは3月の世界選手権で2位の樋口新葉(17)=東京・開智日本橋学園高=が66・51点で2位発進。シニア初参戦の山下真瑚(中京大中京)は3位、松田悠良(中京大)は53・35点で10位。平昌五輪銀メダルのエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)は7位と出遅れた。
「油断した結果」-。今季SPの世界最高得点104・15点を持つ優勝候補の宇野がミスなく演技すれば、順当に首位発進できたはずだった。それが、ジャンプの転倒などで、出来栄え点で6・31点も減点され、90点台にも乗らずに出遅れの2位。演技後、汗が噴き出る顔を紅潮させながら開口一番、反省が口をついた。
「やってきたことを信じて強い気持ちで4回転フリップ、(トーループの)4回転-3回転を跳んだが、最後のトリプルアクセルは練習で跳べていたからという油断した気持ちが出てしまい、かなり浅い踏み込みになって失敗を招いた」
得点源のトリプルアクセルで大きく転倒し、壁に衝突。だが、すぐに立ち上がって、見せ場のステップで魅了してみせた。
先のジャパンオープンで非公認ながら今季世界2位の186・69点を出したときのフリー演技ができれば、SP首位のカナダ選手を余裕で挽回できるはず。「SPのアクセルをしっかり後悔して、フリーでは同じ過ちはしないようにしっかりとやりたい」と気を引き締めた。