大相撲の元横綱日馬富士（３４）から暴行を受け、日馬富士を相手に約２４００万円の損害賠償を求める訴訟を起こした前頭貴ノ岩（２８）が３０日、訴えを取り下げた。貴ノ岩の元師匠である元貴乃花親方（４６）の母で女優の藤田紀子（７１）は同日、日本テレビ系「情報ライブ　ミヤネ屋」に生出演し、「とても残念です」と、取り下げを悔しがった。

　藤田は「私はこの民事訴訟によって、証人尋問とかいろいろがあると、あの事件のことが全て明るみに出るということで、それによって貴ノ岩の誤解が解けるんじゃないかという期待を持っておりましたので、ただただ残念です」と、暴行事件の真相解明が遠のいたことを残念がった。

　さらに、「思い出していただきたいのは、昨年の１１月の出来事からしましてね、被害者と加害者の立場が今日現在、ホントに逆転した形になったことで。それが表に、警察に訴えたことによって、他のスポーツにも、こういうことがあってはいけないってものがボロボロ出てきた。特に古い相撲の社会では、本当に言葉では言えない、目に見えない色んなことが実はあるんですね。私もいろいろ見てきて体験して聞いてきてるんです。ですから、それをなくそうとしたことが始まりだったんですね。金銭じゃないんです。２４００万が欲しいからじゃなかったんですね」と、貴ノ岩側の真意を代弁。

　「（ジャーナリストの）二宮（清純）さんが（同番組内で）おっしゃったように、これで闇に葬られたっていう、この言葉が全てだと思いますから。今後どうなっていくんでしょうかね。良くなればいいんですけどね」と、角界の将来に懸念を示していた。