白井悔し 中国製“魔の床”に苦しみ3連覇逃す「最後まで慣れなかった」

 「体操・世界選手権」(2日、ドーハ)

 種目別決勝前半が行われ、男子床運動で白井健三(22)=日体大=は14・866点で銀メダルとなり、3大会連続4度目の世界一はならなかった。個人総合王者のアルトゥール・ダラロヤン(ロシア)が14・900点で金メダル。

 意地とプライドを込めた演技だった。次々と力強いひねり技を繰り出し、着地をまとめた。昨年までの圧倒的な演技ではない。それでも納得の内容で銀メダルを獲得した白井は、演技を終えると笑顔で拳を握った。

 「昨年と色は違うが、(胸に)ぶら下げるものがあるだけで良かった。最後まで器具に慣れなかった。(演技する前は)表彰台は考えられなかった」

 “魔の床”に最後まで苦しんだ。今大会で使用された中国製の床は日本製よりも硬く、跳ねず、国内合宿で初めて試した白井は「開いた口がふさがらなかった。命に関わる器具」と言うほどだった。

 特に筋力ではなく、感覚とタイミングで跳ぶ白井が受ける影響は大きかった。昨年、世界一になった演技構成には強いこだわりがあったが、日体大・畠田監督の「やめるのも勇気。やりたい技をやるだけが体操じゃない」との言葉でDスコア(演技価値点)を下げることを決意。H難度の「シライ3(後方伸身2回宙返り3回ひねり)」を抜いた構成をまとめたが、やはり昨年のような爆発的なスコアを出すことはできなかった。

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