国際ボクシング協会、ラヒモフ氏が新会長当選 東京五輪での存続へさらに暗雲

 国際ボクシング協会(AIBA)の会長選が3日、モスクワで行われ、会長代行のラヒモフ氏(ウズベキスタン)が当選した。当初、会長選への立候補者はラヒモフ氏のみだったが、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の判断で一度は候補者リストから外されたコナクバエフ副会長の不服申し立てが先月末に認められ、候補者は2人となっていた。ラヒモフ氏は134票のうち86票を獲得した。

 国際オリンピック委員会(IOC)は、ラヒモフ氏が麻薬売買に関わる犯罪者と指摘される人物であることなどを問題視しており、2020年東京五輪での競技存続に、さらに暗雲が立ちこめた。IOCは先月3日、ブエノスアイレスで行われた理事会の審議で、ガバナンス(組織統治)の問題を抱えるとしてAIBAに対して東京五輪の実施競技から除外する可能性を警告。「極めて重大な懸念」があるとし、改善されなければIOC承認団体からの排除もあり得るとしていた。

 AIBAは規約違反を指摘された呉経国会長(台湾)が昨年11月に辞任。今年1月に新会長代行に就任したラヒモフ氏は、米財務省から「ウズベキスタンの代表的な犯罪者の一人で、ヘロイン売買に関わる重要人物」と指摘されていた。

 IOCは11月末からの理事会(東京)で五輪競技からの除外を審議する方針。日本ボクシング連盟の内田貞信会長は、「選挙結果については現実を受け止める以外にありません。2020東京五輪の開催については不安材料となりますが、そのことも予測をして、署名活動を進めております。新体制のAIBAが透明性、公正性のある組織として世界中の人々に理解していただけるようになってもらいたい。競技が除外されないように、心から祈りながら最大限の努力を惜しみません」とコメントした。

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