羽生結弦、貫禄SP首位発進 ルール改正後世界最高得点

  演技する羽生結弦(共同)
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 「フィギュアスケート・GPフィンランド杯」(3日、ヘルシンキ)

 男子ショートプログラム(SP)で五輪2連覇の羽生結弦(23)=ANA=が、今季自己ベストの106・69点で首位発進。ルール改正後の世界最高得点をマークした。冒頭の4回転サルコーでの4点台などすべてのジャンプで加点を得た。平昌五輪代表の田中刑事(23)=倉敷芸術科学大大学院=は80・60点でSP7位だった。また、第1日(2日)の女子SPでは、白岩優奈(16)=関大KFSC=が63・77点の2位につけた。

 きらりと光る鋭いまなざしが帰って来た。羽生は冒頭の4回転サルコーを流れるように着氷。続くトリプルアクセル、4回転トーループ-3回転トーループの連続ジャンプもこらえ、大きなミスなく演技を終えた。演技後はフーッと大きく一息。ロンバルディア杯で宇野昌磨(トヨタ自動車)がマークした104・15点を上回る106・69点で、ルール改正後の世界最高得点を更新した。

 「完璧ではないので反省点はある。まずは100点という自分の中での壁は越えられたのでちょっとホッとしている」。新ルールにも適応した。冒頭のサルコーは4・30点の加点がつく素晴らしい出来栄え。このジャンプ1つだけで14点も獲得した。また、9月のオータムクラシックで曲の前半に入っていた連続ジャンプを、基礎点が1・1倍となる後半に配置するように微調整し、1・37点の底上げにも成功。表現力を表す演技構成点も圧巻の9点台を並べた。

 GPシリーズの初戦はシニアデビューの10年以来優勝を逃している“鬼門”。過去8大会で、SPで首位発進できたのは、12年スケートアメリカの1度のみだ。そのときもフリーでミスがあり最終的には2位に後退。苦戦続きだったが、ついに新たな歴史を切り開くときが来た。

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