青学1強は崩せるか 東海「チームとしての意識見習う」、東洋「箱根駅伝で“奪還”」
「全日本大学駅伝」(4日、熱田神宮~伊勢神宮=8区間106・8キロ)
史上初となる2度目の大学駅伝3冠を目指す青学大が2年ぶり2度目の優勝を果たした。10月の出雲駅伝に続く2冠目で、来年1月2日、3日の箱根駅伝に3冠をかける。2位に東海大、3位には東洋大が入った。
またしても、フレッシュグリーンの“壁”が立ちふさがった。2位に敗れた東海大の両角監督は「チームとしては前進しているけど、勝つことを考えると差が開いている」と険しい表情で現状を受け止め、3位の東洋大の酒井監督も「青学は決して100パーセントではなかったと思うが、それでも最低限の走りのレベルが高い。あれがチャンピオンチームの走り」と脱帽した。
東海大は序盤から主力を投入し、3区の館沢が区間賞の走りで一気にリードを奪った。理想的な展開で終盤に突入したが、7区の湊谷が区間9位に沈み、万事休した。「中盤でトップを走れたのは1歩前進している」とした上で、「ただ(7区で)ああなるとセーフティリードは無意味になってしまう」。選手層の違いを見せつけられ「青学大のチームとしての意識を見習いながら、チーム作りをしないと」と話した。
青学の対抗馬と見られていた東洋大は、1区の田上が11位とやや出遅れると、2区に起用した2年生エースの西山が区間14位に沈む大誤算。中盤以降も東海大に迫るのがやっとだった。酒井監督は「箱根駅伝で“奪還”するというテーマは変わらない」としながら、「まだ甘さがある。(OBの)設楽や柏原は劣勢でも諦めない姿勢で流れを変えられた。そういうレベルの選手になってほしい」と、エース格の選手達へ奮起をうながした。
区間が増え、距離が伸びる箱根駅伝でも、青学優位は動かないとみられる。本番まで残り2カ月。追いすがる2校の逆襲はあるか。