青学大の強さ、実は“ジワジワ作戦” メンバー全員が安定した力
「全日本大学駅伝」(4日、熱田神宮~伊勢神宮=8区間106・8キロ)
史上初となる2度目の大学駅伝三冠を目指す青学大が2年ぶり2度目の優勝を果たした。10月の出雲駅伝に続く二冠目で、来年1月2日、3日の箱根駅伝に冠をかける。2位に東海大、3位には東洋大が入った。
青学大の各区間ごとの順位を見ると以下の通りになる。タイム差は区間1位の選手との差で、通算1位との差ではない。
(1区)小野田勇次3位=4秒差
(2区)橋詰大慧 5位=13秒差
(3区)鈴木塁人 3位=33秒差
(4区)林奎介 2位=39秒差
(5区)吉田祐也 1位=2位に2秒差
(6区)吉田圭太 1位=2位に13秒差
(7区)森田歩希 2位=1分15秒差
(8区)梶谷瑠哉 3位=21秒差
前半では区間賞はとれなくとも、必ず上位に食らいついた。4区の区間賞はリオ五輪3000メートル障害代表の順大エース塩尻和也が相手だった(順大は総合13位)。エース森田の7区も日大のエース、ワンブイが区間賞(日大は総合11位)。序盤で先行した東海大との差は最大でも37秒差(第3中継点)で、以後5区、6区の区間賞でジワジワと差を縮め、7区の森田で一気に逆転した。8区の梶谷も東海大の湯沢には22秒差で先着した。
東海大も安定して力を発揮していたが7区で森田に2分9秒差をつけられ、逆転された。他の上位大学を見ても、東洋大は前半苦戦し、駒大も8区で山下が区間2位と奮闘したものの、上位3校には届かなかった。
前日の監督会見で今大会の作戦を「メラメラ大作戦」と発表した原晋監督だったが、実際のレース運びは安定感抜群。選手層の重要さを示した結果となった。