坂本、逆転3位 死ぬ気で決めた豪快ジャンプ
「フィギュアスケート・GPフィンランド大会」(3日、ヘルシンキ)
女子はショートプログラム(SP)7位の坂本花織(18)=シスメックス=がフリーで2位の140・16点をマークし、合計197・42点の3位と巻き返した。第1戦のスケートアメリカで2位に入っており、今季のGP2戦連続の表彰台となった。平昌五輪女王のアリーナ・ザギトワ(ロシア)がSP、フリーともに1位の合計215・29点でGP4勝目。SP2位の白岩優奈(関大KFSC)はフリー5位の合計191・46点で4位、本郷理華(中京大)は合計156・59点で10位だった。
前日のSPで2度転倒して7位に沈んだ坂本は、中野園子コーチから「切り替えて死ぬ気で頑張りなさい」とハッパをかけられた。ショックを振り払い「(死ぬ気で)やりました」。豪快に七つ全てのジャンプを着氷する渾身(こんしん)の演技を終え、両手を振り下ろして激しくガッツポーズ。見事に逆転の表彰台をつかんだ。
緊張で「全身ガクガク」の状態だったが、SPで転倒した冒頭のフリップ-トーループの2連続3回転ジャンプを迫力十分に決めて幕を開けると勢いが出た。フリーはSP以上に練習を積んで手応えを得ていただけに「その自信に乗っていけた」と誇った。
シリーズ上位6人によるGPファイナル進出は第4戦以降の結果次第となったが、逆境でくじけず「いい経験になった」と言う。シニア2季目の18歳が、また一回りたくましくなった。