紀平梨花ほろ苦デビュー トリプルアクセルいきなり転倒「あ~」5位

 「フィギュアスケート・NHK杯」(9日、広島県立総合体育館)

 女子ショートプログラム(SP)で宮原知子(20)=関大=が今季世界3位の76・08点をマークし、2位につけた。三原舞依(19)=シスメックス=は70・38点で3位。GPデビュー戦の紀平梨花(16)=関大KFSC=はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で回転不足となって転倒し、69・59点で5位。エリザベータ・トゥクタミシェワ(ロシア)が76・17点でトップに立った。

 ちょっぴりほろ苦いデビュー演技となった。日本初のGP初出場初優勝の期待とともに、トリプルアクセルに挑んだ紀平だったが、いきなり転倒。「あ~最初なのに転んじゃった、と。練習から踏み切りのタイミングが早くなっていた。不安が出てしまった」と、苦笑いで振り返った。

 ただ、そこからは圧巻。「あとは絶対そろえるぞ!!と思って滑った」と、残るジャンプは完ぺきに成功。5位ながら首位とは6・58点差。トリプルアクセル2本を組み込むフリーでの逆転圏内に踏みとどまった。

 伊藤みどり、浅田真央がそうだったように、トリプルアクセルは数々の逆転劇を生む“宝刀”。「SPが終わってからずっとイメージを膨らませている。フリーでは絶対に決める」。“ミラクルガール”が本領を発揮する。

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