横川海姫、女子日本人トップの7位 自動車事故から再起「恩返ししようと思った」
「神戸マラソン」(18日、神戸市役所発ポートアイランド着)
男女合わせて2万395人が参加し、男子はクァリル・ルムシェ(31)=モロッコ=が2時間13分54秒で大会2連覇。女子はスーザン・ジェロティク(31)=ケニア=が大会新記録の2時間31分38秒で初優勝を飾った。日本選手は男子の塚田空(28)=SGホールディングスグループ=が2時間19分26秒で5位、女子の横川海姫(みき、20)=兵庫大=が2時間49分21秒で7位に入ったのが最高だった。
女子の日本人トップとなった横川は初マラソンで一般参加。「最低2時間50分を切りたかった」と目標は達成したが、それ以上にレースにかけたのは「恩返し」の思いだった。
昨年9月に乗用車の助手席で衝突事故に遭い、肩甲骨を折る大けがを負った。一時は「(痛みで)走ることも寝ることもできず、5キロから8キロも体重が落ちた。何回も逃げ出したくなった」と言う。今年3月に練習を再開。本格的に走り始めたのは6月頃だ。
兵庫県姫路市出身。「子供の頃から出るのが夢だった」と言う神戸マラソンに「1年かかってやっと出られた。サポートしてもらった人たちに恩返ししようと思った」と奮起した。「学生トップを目指した」というハードルを越え、日本人トップに入った。
強豪、須磨学園高時代も故障に泣いたが、大学で長距離に本格的に取り組み「結果が出てきた」と手応えを感じている。次の目標は「2時間40分切り」。不屈の20歳は一歩ずつ階段を上っていく。