羽生、ファイナル諦めない!松葉づえ姿で表彰式「ありがとう」と絶叫!
「フィギュアスケート・ロシア杯」(18日、モスクワ)
フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦ロシア杯の表彰式とエキシビションが18日、モスクワの会場で行われた。17日の公式練習中に転倒し、平昌五輪前に痛めた右足首を再び負傷した羽生結弦(23)=ANA=は松葉づえで表彰式に出席。エキシビションは辞退した。また負傷箇所が判明し、日本スケート連盟を通じて「ファイナルへ向けて全力で治療する」とコメント。GPファイナル(12月、バンクーバー)出場を諦めない意志を示した。
奇跡を諦めない。絶望的と思われた12月のGPファイナルだが、羽生は「ファイナルへ向けて全力で治療する」とコメントした。エキシビションは痛めた右足首の状態を考慮し辞退。表彰式にはスケート靴ではなくスニーカー、松葉づえをついて出席し、明るい笑顔で声援に応えた。通常は場内を周回する“ビクトリーラン”が行われるが、それもなし。松葉づえで体を支え、レッドカーペット上で「ありがとうございました」と叫ぶ異例の光景となった。
精密検査はまだ受けておらず、今後実施する予定。チームドクターの視診、触診では、右足首の「前下脛腓(ぜんかけいひ)じん帯損傷」「三角じん帯損傷」「腓骨筋腱損傷疑い」という、捻挫で痛めるとされる足首内外3箇所の診断だった。羽生自身は「3週間の安静」と語っていたが、はっきりとした全治は不明。少し腫れが出ており、アイシングや圧迫等の治療を続けているという。
GPファイナルへ向けて厳しい状況ではあることに変わりはないが、懸命に前を向いている。年末には2年連続で欠場となっている、3月の世界選手権(さいたま)などの選考を兼ねた全日本選手権(大阪)も控える。負傷箇所は古傷でもあるだけに無理は禁物だが、復活へ全力を尽くす。