阿部一二三、日本人に2年ぶり敗北…きょうだいVならず 世界切符お預け
「柔道・グランドスラム大阪大会」(23日、丸善インテックアリーナ大阪)
男子66キロ級は世界王者の阿部一二三(21)=日体大=が、丸山城志郎(ミキハウス)に敗れた。
世界王者がよもやの苦杯をなめた。世界選手権2連覇を達成した男子66キロ級の阿部一二三だったが、決勝でゴールデンスコア方式の延長戦の末、丸山のともえ投げで技ありを奪われた。
日本人に敗れるのは16年講道館杯で橋口(パーク24)に屈して以来2年ぶり。丸山には15年講道館杯でもともえ投げで敗れており「2回も同じ形で負けてしまった」と唇をかんだ。
日本男子の井上監督は試合後、一二三が右手首を負傷していたと明かしたが、本人は「それが原因で負けた訳ではない」と言い訳は一切しなかった。
優勝すれば来年の世界選手権代表に内定していただけに「しっかり決めたかった思いがある」と悔しさもにじませた。世界選手権以降は過密日程が続いたため、来月のワールドマスターズ(中国)出場については「出たいけど自分の体や気持ちと相談しながら」と明言は避けた。
「この負けをプラスにしてチャンスで投げ切れる選手になりたい」。久々に味わう敗戦の味を成長の糧にする。