フジカキ“引退試合”タカマツと4人で涙 5年ぶり再戦
「バドミントン・全日本総合選手権」(29日、駒沢体育館)
各種目2回戦が行われ、女子ダブルスは今季限りで引退する12年ロンドン五輪銀メダルの藤井瑞希(30)、垣岩令佳(29)組(再春館製薬所)が、16年リオデジャネイロ五輪金メダルの高橋礼華、松友美佐紀組(日本ユニシス)に0-2で敗れた。シングルスは男子で世界王者の桃田賢斗(NTT東日本)が高校王者の緑川大輝(埼玉栄高)に勝ち、女子ではリオ五輪銅メダルの奥原希望(日本ユニシス)が高校女王の水井ひらり(ふたば未来学園高)を下し、8強に進んだ。
藤井、垣岩組が最高の“引退試合”をやり遂げた。個人戦ラストマッチで昔から競い合ってきた高橋、松友組と接戦を演じ、力を出し切って散った。5年ぶりの再戦を終えると4人で涙を浮かべながら抱擁。観客席から温かな拍手が送られた。
藤井は「1番大きな大会で高橋、松友と対戦でき、長い時間コートにも立てた。自分の力も出し切ることができて満足。本当に悔いはない」と万感の表情。垣岩も「一緒に頑張ってきた2人と最後に戦えて幸せ。お互い全力を出し切れて良かった」と涙を浮かべた。
今も世界の第一線で戦うタカマツペアに対し、藤井は「2人が引っ張っているから日本が強くなった。悔いなく(現役を)終われるように頑張ってほしい」とエールを送った。