「バドミントン・全日本総合選手権」（２日、駒沢体育館）

　女子シングルス決勝が行われ、世界ランク２位で世界選手権銅メダルの山口茜（２１）＝再春館製薬所＝が、１７年世界女王の奥原希望（２３）＝日本ユニシス＝を２－１（２１－１６、１７－２１、２１－１１）で破り、２年連続３度目の日本一に輝いた。

　決勝の舞台で初めて実現したＷエースによる頂上決戦は山口に軍配が上がった。

　最終ゲームのマッチポイントは、山口が放って「アウト」と判定されたコート奥へのショットに対してチャレンジを宣告。一呼吸置いて「イン」に覆った瞬間、優勝が決まった。「自分でもアウトかと思ったけど、入っていてラッキーでした」とニヤリ。海外大会でもチャレンジ成功で試合を決めた経験があったが、「ギリギリでも（ラインに）かすってたらインなので。いつ追い上げられるかわからない気持ちだったので、どんな１点でもほしかった」と振り返った。

　無理に仕掛けずにレシーブを返しながら、奥原のお株を奪うかのようなラリー戦を展開し、今大会掲げていた「攻め急がずに我慢する」というテーマを貫徹。素早い反応で“神レシーブ”も連発し、会場を沸かせた。「最後まで気持ちを切らさずに追いかける準備はできていたと思う」と胸を張った。

　大会を通して、連覇を意識しすぎないことを強調していた。「結果として気持ちよく終えられたけど、今日は試合内容が良かった。満足して終えられる」とプレー面で納得の表情。名実共に日本のエースとして、五輪代表レースが始まる来季に臨む。