大関高安 冬巡業でも精力的 正代と15番で13勝「攻める相撲の流れを作りたい」
大相撲の冬巡業は3日、福岡・直方市で開催され、大関高安(28)=田子ノ浦=が連日、土俵に上がり精力的に稽古した。前日、栃煌山(春日野)を指名し12番(6勝6敗)、この日は正代(時津風)相手に15番(12勝3敗)。しかも「時間がなかったから」と、“待ったなし”のぶっ続けで取った。
立ち合いから一気に圧力をかけて押し出し。四つで組めば力強く何度も寄り切った。「稽古して体力的にもう少し向上させていきたい。攻める感覚をもう一回。攻める相撲の流れを作りたい」と、持ち味の攻撃性を取り戻すつもりだ。
九州場所は千秋楽で敗れ、初優勝をまたも逃した。今年は12勝3敗の優勝次点が3度で初優勝に届きそうで届かない。「調子がいい時は自分からどんどん攻められている。ここ数場所は本来の相撲じゃない。受けても取れるけど全部受けて勝つのは難しい」。
初日から番数も重ね、体力を付け、来年こそ今年の悔しさを晴らす。「調整とかしている場合じゃない。休んでいる暇はない」と、気合をみなぎらせた。
稽古では元小結で幕下千代鳳(九重)のぶつかり稽古に胸を出した。「膝が悪いなら前にぶつかる稽古をしないと。この番付にいる力士じゃない」と“友情出演”。冬巡業は高安が引っ張っていく。