貴ノ岩の引退 相撲協会が経緯説明…処分前に引退というケジメ

 日本相撲協会は7日、冬巡業中の福岡県内で付け人の三段目力士を暴行した幕内貴ノ岩(28)=千賀ノ浦=が責任を取り、同日付で現役を引退したことを発表した。夜、貴ノ岩は都内の同部屋で引退会見を行った。一年前、元日馬富士から暴行を受けた被害者が加害者となる愚行に、10秒以上頭を下げる謝罪を3度も行い悲痛。前師匠の元貴乃花親方の恩を裏切ったことに言葉を詰まらせ、目を潤ませた。

 協会では芝田山広報部長(元横綱大乃国)が引退の経緯を説明した。貴ノ岩はこの日午後、千賀ノ浦親方とともに両国国技館を訪問した。危機管理委員会の鏡山部長(元関脇多賀竜)らから聞き取りを受ける中で「本人が今回のことで責任を痛感して引退の意向という話をした」という。

 その後、八角理事長(元横綱北勝海)に対し、直接、引退の意向を伝えた。理事長は「それでいいのか」などと確認したが、引退の意思は固かった。

 協会の努力もないがしろにし、しかも暴力を最も憎むべき力士の愚行。協会は厳罰を検討し、19日の理事会で処分が検討される予定だった。

 処分を前に引退というケジメ。芝田山部長は「師匠、協会に多大な迷惑をかけたということ。去年から一連の流れで自分がそういうことをして後悔していると推測します」と淡々と語った。

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