貴ノ岩、暴行のきっかけは風邪薬 千賀ノ浦親方が経緯を説明
日本相撲協会は7日、冬巡業中の福岡県内で付け人の三段目力士を暴行した幕内貴ノ岩(28)=千賀ノ浦=が責任を取り、同日付で現役を引退したことを発表した。夜、貴ノ岩は都内の同部屋で引退会見を行った。
会見に同席した千賀ノ浦親方は冒頭で問題の経緯を詳細に説明した。福岡県行橋市のホテルで暴行問題が起きたのは4日午後11時ごろ。飲む必要のあった風邪薬を付け人が忘れて言い訳をし、貴ノ岩が感情を抑えられず殴打した。
この付け人は翌5日朝、巡業開催地の支度部屋に荷物を置いて姿を消したという。約1時間で戻ってきたが、顔が腫れていたことから暴行が発覚した。
引退に至る経緯にも言及。6日に貴ノ岩と2人だけで話し合い、引退の申し出を受けた。「まだまだ頑張ろうよ。辞めなくていいんじゃないか」と慰留するも、本人の意思が固かったという。「今後は社会に出て暴力を振るったら終わりだから、何事に対しても一生懸命やっていける社会人になってほしい」と注文を付けた。