五輪女王ザギトワ、紀平の破壊力に屈す 追われる苦しさ…期待背負い「ナーバスに」

 女子フリーで演技するロシアのアリーナ・ザギトワ=バンクーバー(共同)
2枚

 「フィギュアスケート・GPファイナル」(8日、カナダ、バンクーバー)

 女子フリーが行われ、SP2位の平昌五輪金メダリスト、アリーナ・ザギトワ(16)=ロシア=はフリー2位の148・60点、合計226・53点で、2位に終わった。SP1位の紀平梨花(16)=関大KFSC=が、フリー1位の150・61点をマーク。トータルでは今季ベストの233・12点で初優勝を果たした。GPシリーズ参戦初年度でファイナルを制したのは、日本勢では05年の浅田真央以来の快挙となった。

 追われる立場の苦しさが出たか。五輪女王の圧倒的な力は影を潜めた。ザギトワは2つ目のジャンプだった3回転ルッツ-3回転トーループが3回転-1回転に。その後はほぼミスのない演技を見せたが、全体的に五輪時のような切れ味を見せられず、紀平に届かなかった。演技後、すぐにフィニッシュポーズを解くとうつむき、自己ベストに約12点及ばない得点の表示をみても笑顔はなかった。SP後の記者会見では、紀平に関する質問への解答を避けるなど、負けん気を滲ませていたが、勢いにのる日本の“ミラクルガール”の破壊力に屈した。

 「(去年の)シニア最初のシーズンは今季よりも簡単だった。期待もされてなかったし、ただ、自分の滑りをするだけだったから。今は多くの期待があって、ナーバスになることもある。それをどうにかしないといけない」と、苦しさを吐露した。

 それでも紀平の演技後は、笑顔でサムズアップポーズを披露し、勝者を称えたザギトワ。五輪の金メダル後は、休養に入る選手も多い中、身長が一気に7センチ伸びる体型の変化にも対応し、トップで戦い続ける16歳。追われる重圧から解き放たれ、再び真の輝きを取り戻せるか。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス