陸連、鉄剤注射の対策強化へ 貧血治療用、体への悪影響懸念
高校駅伝の強豪校などで、貧血治療用の鉄剤注射を競技力向上のために取り入れる行為が続いている懸念があるとして、日本陸上競技連盟の尾県貢専務理事は9日、対策を強化する方針を明らかにした。これまでも控えるよう要請してきた。再度警告するほか、来年の全国高校駅伝では出場選手の血液検査結果の提出を求めることなどを検討している。
鉄剤注射は女子の長距離選手を中心に貧血の治療で用いられる一方、過去に持久力を高めることを期待して使われたケースがあったという。鉄が体内に沈着すると機能障害を起こすこともあり、日本陸連は2016年4月に「アスリートの貧血対処7か条」を発表した。