張本智和 成長見せ4強 完全アウェーも母の観戦に発奮 目標はあくまでも優勝

 「卓球・グランドファイナル」(14日、仁川)

 ワールドツアー上位選手で争う大会、男子シングルスの準々決勝で張本智和(15)=エリートアカデミー=は張禹珍(韓国)を4-1で下して4強入りした。水谷隼(木下グループ)は1回戦を突破。ダブルスの準決勝で女子の早田ひな(18)=日本生命、伊藤美誠(18)=スターツ=組が田志希、梁夏銀組(韓国)に3-2で勝ち、2年連続の決勝進出を決めた。

 張本が男子シングルスで昨年の成績を上回る4強入りを決めた。世界ランク15位で地元韓国の成長株、張禹珍に快勝。「久しぶりにいい感触で、バックハンドが1試合通してできた」と喜んだ。

 第1ゲームを9-10から逆転で奪ったことが大きかった。今大会で使用されている台がボールが止まりやすい特徴を見極め、台上にきっちり止める技の「ストップ」を丁寧に駆使。甘い返球を待って攻めた。第2ゲーム以降は徐々に強打を増やすなど、プレーの選択に余裕が出てきた点が成長の証しだ。

 完全アウェーだったが、普段は仙台市で見守る母の凌さんが珍しく試合観戦に訪れていることも力になった。競った場面では「親のためにも頑張ろう」と孝行息子ぶりも発揮した。世界5位とトップ選手の一人として2試合を取りこぼさずに準決勝に進出。「目標はあくまでも優勝」と胸を高ぶらせた。

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