山根前会長“私物”取りに来て…ボクシング連盟が悲痛「連絡すると大声上げる」

 日本ボクシング連盟は16日、都内で臨時総会を開催し、助成金の不正流用などの責任を取って8月に辞任した山根明前会長(79)を除名処分とする提案を承認した。年明けにも山根氏に通知し弁明の機会を与えた上で、来年2月の総会で正式決定する。

 事実上の永久追放に相当する厳罰処分の方針が決まった背景には、山根氏が会長辞任後も関係者に威圧的な連絡をするなど“どう喝行為”を行っていたことも考慮された。日本連盟の菊池浩吉副会長は「(山根氏から)電話が入って悩まれている方もいる。今後(連盟に)戻ってくる可能性を残すと非常に不安を持ってしまうので、除名を提案するしかなかった」と説明した。

 どう喝の例としては、連盟に対して「大阪の事務所を勝手に閉めるな!」と怒り狂って電話してきたことがあった。9月に新体制となってからは連盟の活動拠点は東京に移っており、山根会長時代に拠点だった大阪事務所は閉鎖し施錠しているが、今も山根氏の私物がたくさん置かれたままの状態。来年2月には完全退去が決まっており、荷物を着払いで送ることも提案しようとしたが、電話口で大声を上げて話にならなかったという。

 山根氏から事前に連絡があれば、その時間に合わせて事務所を解錠することもできるが、連盟関係者は「こちらから連絡すると(山根氏が)大声を上げられたり、電話を切られたりして話が進まない。2月には(事務所を)完全に明け渡さないといけない中で対応に苦慮している」と苦渋の表情。私物の中には大きな金庫もあり、「我々も勝手に処分できないし困っている」と悲痛な声をあげた。

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