スケボー・堀米 世界最高峰ツアーで快挙V 東京五輪へ新星がまた1人
「スケートボード・ストリートリーグ」16日、ハンティントンビーチ)
東京五輪の追加種目スケートボードでストリート男子のプロ世界最高峰ツアーの今季最終戦が行われ、日本勢でただ一人参加の19歳、堀米雄斗(XFLAG)が40・00点満点の35・80点で優勝して3戦全勝とした。全勝は2014年にナイジャ・ヒューストン(米国)が達成して以来、史上2人目の快挙。2020年に向けてまた一人、新星が誕生した。
本場の米国で日本の若武者が快挙を成し遂げた。出場選手でただ一人、10代の堀米は「信じられない。すごくうれしい」と優勝インタビューではにかみ、控えめに喜んだ。
昨季覇者のスーパースター、ヒューストンらが失敗するのを尻目に、ライバルやジャッジの度肝を抜く高難度技に成功。試技を解説する場内アナウンスも「常軌を逸している」「なんて簡単そうにやってのけるんだ」と感嘆の連続で、主役の座を奪い取った。
難しい体勢から技に入り、回転しながら慣性の法則に逆らうようにぴたりと板を手すりに乗せ、素早くバランスを整えて着地につなげる。最後にどよめきを誘った「スイッチ・グレープフルーツ」は、堀米の非凡さが凝縮された大技だった。
競技の五輪採用が決まった直後に日本代表の強化指定を受けた逸材。地元の声援を浴びての金メダル獲得が現実味を増すニューヒーローは「せっかく東京であるので、もし出られたら頑張りたい」と大舞台に思いをはせた。