陸連、鉄剤注射を「原則禁止」へ 罰則は設けず
陸上の長距離選手の競技力向上を目的に、貧血治療用の鉄剤注射が一部で用いられている問題で、日本陸上競技連盟は20日、来春をめどに鉄剤注射を「原則禁止」とする指針を策定すると発表した。医学的見地から必要な場合は医師の判断で使用可能とする。違反しても罰則は設けない。
治療で鉄剤の摂取が必要な場合、まずは口から服用する方法を促す。日本陸連によると、医師が症状を十分に確認することなく、指導者の求めに応じて注射をしたケースもあり、尾県貢専務理事は同日の記者会見で「何より指導者の資質能力の向上。啓発、教育をやっていく。医師会の協力を仰ぐことも考えられる」と話した。