早大、劇的4強 後半ロスタイムWTB佐々木が逆転T!“因縁”慶大へ闘志たぎった
「大学ラグビー選手権・準々決勝、早大20-19慶大」(22日、秩父宮ラグビー場)
準々決勝4試合が行われ、早大、明大、帝京大、天理大が準決勝進出を決めた。早大はラストワンプレーでWTB佐々木尚(4年)の逆転トライで慶大を下し、13年以来5年ぶりの4強入り。10連覇を狙う帝京大は45-0と流通経大を攻守に圧倒した。明大は東海大を、天理大は大東大を下し、関東リーグ戦勢は姿を消した。準決勝は来年1月2日に秩父宮ラグビー場で開催。早大-明大、帝京大-天理大が行われる。
後半40分を告げるホーンが響いた。早大は敵陣深い位置で連続攻撃を仕掛けていた。4点差。残りワンプレー。執ように中央を突き続けて迎えた同45分、ボールを右に展開。右に回り込んでいた左WTB佐々木が逆転トライを決めた。
「外でトライをとれる自信があった」と劇的トライを振り返る。前半のタックルで頭部を強打した。前半3分に決めた先制トライの記憶はない。それでも「最後1トライで勝てることは分かっていました」と振り返った。
桐蔭学園3年だった14年、神奈川県予選決勝で慶応高に敗れ花園への道を断たれた。その後は、慶大に合格しながら、早大進学を選択。「リベンジしたい思いがあった。早慶戦で倒したい」と明かす。その思いは劇的トライで晴らした。
佐藤主将に「誰よりもストイック」と評される男は日々の努力で9月以来の先発の座をつかんだ。リベンジを果たして、高校以来のライバル・慶大の古田主将、中本らからエールを受けた。「相手の思いも背負って勝ちたい」。10年ぶりの日本一を視界に入れた。