山本草太 3度の手術…右足首骨折乗り越え、復帰後初4回転着氷「ビビらずにいけた」
「フィギュアスケート・全日本選手権」(24日、東和薬品ラクタブドーム)
男子フリーが行われ、今年GPデビューを果たした16年ユース五輪金メダリストの山本草太(18)=中京大=が、度重なる故障から復帰後、初めて試合で4回転を着氷した。フリー曲「信長協奏曲」に乗って冒頭の4回転トーループを着氷。その後は、トリプルアクセルがコンビネーションにならないなどのミスがあり、合計212・69点で総合9位に入った。
4回転は「空中で修正できるくらい長く感じて、余裕を持ってできた」と山本。2014、2015年とジュニアGPファイナルで表彰台に上がり、16年にはユース五輪で金メダルを獲得。羽生結弦、宇野昌磨に続く次代のホープとして注目を集め、平昌五輪出場も期待されていたが、16年3月の世界ジュニア直前に右足首を骨折した。
その後、7月に再び右足首を骨折し、計3度手術を繰り返して表舞台から遠ざかった。一時は引退すら頭をよぎったが、リハビリの末にケガから1年半後に復帰。試合では1回転からのスタートから一歩ずつ階段を上がっていった。
故障前に跳べていた4回転は、恐怖心との戦いだ。しかし、全日本の舞台で再起をアピールした18歳は「ビビらずにいけた。歓声をいただけてうれしかった」と笑顔を咲かせていた。