「激励」の稀勢の里、初場所出場を明言 右膝も順調回復「来年はいい年に」

 日本相撲協会は25日、初場所(来年1月13日初日、両国国技館)の新番付を発表した。右膝負傷で先場所を途中休場し、進退の懸かる横綱稀勢の里(田子ノ浦)が東正位横綱に就き、都内の部屋で会見した。

 今の思いを問われると「(冬)巡業も全部休んだということで、楽しみにされた方、本当に申し訳ない気持ちもあった。そういう気持ちできょうは会見して。先場所はああいう形で負けてしまったし、今場所、そういう(悔しい)気持ちをもってやっていく」と、語った。

 冬巡業を全休しリハビリと体作りに専念してきた。本番まで3週間を切り相撲を取る稽古を再開していない。

 左大胸筋の負傷などで8場所連続休場から復帰した秋場所で10勝を挙げて再起。しかし先場所、初日から4連敗し5日目から休場。場所後の横綱審議委員会(横審)では初の「激励」を決議され初場所への出場を厳命された。初場所で結果が出なければ引退に追い込まれるのは必至だ。

 初場所に関しては「自分なりにいい稽古はできた。あと3週間、ここでしっかりといい状態に仕上げて。初日を目指していきたい」と、力強く出場の意向を示した。

 右膝も順調に回復。「基本運動はできるようになった。まだ相撲は取っていないけど場所前にしっかりと取れるように。そこでしっかりと調整したい。生活している分や基本運動は問題ない。相撲を取っていないので何とも言えないけど運動している感じでは大丈夫」と手応えはある。

 横審の「激励」が持つ重さも承知。「しっかりと受け止めて稽古に励み、初場所でいい成績を残すのが大事になる。しっかり受け止めてやっていく」。

 2018年は9月の秋場所以外はすべて休場と苦しみ抜いた。「なかなか調整が思うようにいかず9月はたまたま勝てたところもあった。来年こそは自分の思った通りの相撲を取れるように応援してくれたファンにいい相撲を見せたい。今年は本当に悔しい思いをしたから来年はいい年にしたい」。

 年内には相撲を取る稽古を再開することも明言。「体はいい状態に仕上がっている。いいところを伸ばしていきたい。もう一度いいときを思い出して」と、相撲人生を懸け、本番を目指していく。

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