45回目出場の新田、山形中央に大勝 名門復活ののろし
「全国高校ラグビー・1回戦、新田80-19山形中央」(27日、花園ラグビー場)
10大会ぶり、45回目出場の新田(愛媛)が、名門復活を印象づけた。前半こそもたつきもあって、35-19と差が開かなかったが、後半は亀岡政幸監督の「モールなんて面白くない」という持論通り、展開に展開を重ねるラグビーで一方的にトライを重ねての大勝だ。
2014年、亀岡監督が7年ぶりに復帰した当時は、伝統チームが“幽霊部員”を含めて12人と、廃部寸前の状況にあった。ここから立て直し「ようやくチームらしくなってきた」という昨年、県大会敗戦後に、3年生が指名した次期キャプテンが1年生(現2年)のSO戒田慶都だった。
当初は「驚きました」という戒田だったが「3年生の部長、副部長の助けもあって」と、何でも言える雰囲気ができあがり、チームはより強くなった。
亀岡監督による、長いミーティングも、試合直前の気合注入もなし。選手の自主性を重んじる指導も、現メンバーの気質と合致した。「次もしっかり準備して」(戒田)と、ゼロから再スタートした新生・新田が花園を駆け巡る。