京都成章81点完封 どん底からはい上がる!ノーシードからの初優勝へ圧勝発進
「全国高校ラグビー・1回戦、京都成章81-0仙台育英」(27日、花園ラグビー場)
開幕して1回戦8試合が行われ、京都成章(京都)が81-0で仙台育英(宮城)を圧倒し、Bシードの佐賀工(佐賀)との2回戦(30日)に弾みをつけた。土佐塾(高知)は、改装された第1グラウンド初戦で、青森北(青森)に31-12で勝った。10大会ぶり45回目出場の新田(愛媛)は80-19で山形中央(山形)に大勝した。28日は1回戦の残り11試合が行われる。前回準優勝の大阪桐蔭(大阪第1)などのシード校は30日の2回戦から登場。決勝は来年1月7日に行われる。
雪辱を期す戦いは、最高の形で幕を開けた。京都成章が12トライで81点を奪って完封。ノーシードからの初優勝へ、圧勝発進を決めた。
前半1分にPGで先制した。前半7分には、7人制ユース日本代表の経験を持つFB二村莞司(3年)が、ハーフライン付近から独走してチーム初トライ。「勝つという気持ちだけだった」。旧チームから残った唯一のレギュラーが勢いづけると、前半で41点リード。後半開始から8人も入れ替えたが、力は衰えずに6トライを奪った。
前回大会はAシードで優勝候補に挙げられた。だが、準々決勝で桐蔭学園に敗戦。さらに今春は選抜出場を逃し、どん底に落ちた。
それでもはい上がった。湯浅監督は「みんな我慢強いし、努力を惜しまない。3年生が優しくて、1、2年生がノビノビできるのは3年生のおかげ」。悔しさを知る上級生が中心となり、しぶといチームを作り上げて花園に帰ってきた。
過去の最高成績はベスト4。二村は「下からはい上がって全国優勝したい」と力を込めた。今も前回大会が夢に出てくるという湯浅監督も「去年はほんまに悔しかった。当たって当たって、思い切りいきたい」。次戦は佐賀工。チャレンジャー精神で真っ正面からぶつかっていく。