錦織3年ぶりV 9連敗していた決勝で10度目の正直!
「テニス・ブリスベン国際」(6日、ブリスベン)
シングルス決勝は第2シードで世界ランキング9位の錦織圭(29)=日清食品=が同16位のダニル・メドベージェフ(22)=ロシア=に6-4、3-6、6-2で勝ち、16年2月のメンフィス・オープン以来、3季ぶりとなるツアー大会通算12度目の優勝を果たした。優勝賞金は9万990ドル(約992万円)。ツアー決勝での連敗を9で止め、4大大会初制覇を狙う14日開幕の全豪オープン(メルボルン)へ弾みをつけた。
バックハンドのショットがメドベージェフの脇を抜けると、大歓声が起きた。錦織が9連敗中だったツアー大会決勝の壁を乗り越え、約3年ぶりにタイトル奪取。昨年の楽天ジャパン・オープン決勝で敗れた難敵に対して前後左右に走って粘り、追い求めた「タフさ」を見せて打ち勝ち「とてもうれしい。リベンジできて良かった」と両拳を高々と突き上げた。
197センチの長身から高速サーブを繰り出す相手に第1セットは先にサービスゲームを破られたが「(強く)打っていかないといけない」とリスクを負って徐々に角度のあるサーブを攻略する。3-3の第7ゲームでは第2サーブのコースを読んで回り込み、フォアで強烈な逆クロスを放ってブレーク。このセットの先取に結び付けた。
第2セットは逸機の連続で失ったものの最終セットは見事に立て直した。リターンがさえ、ラリー戦でも根負けせずにミスを誘い、3度もブレーク。シーズン開幕戦で高い技術を見せ「(4試合全て)レベルの高い試合ができた。それプラス優勝できたのはすごく自信になる」と誇った。
2017年8月に右手首を痛めて長期離脱する苦境に立たされたが、ツアー大会通算12勝目で完全復活をアピールした。「これがゴールではない」と四大大会第1戦の全豪オープンに向け、この上ない弾みもついた。