小林陵侑、史上最多タイ6連勝 「レジェンドたちに並べてすごくうれしい」

 「スキージャンプ・W杯」(12日、バルディフィエメ)

 年末年始のジャンプ週間で4戦4勝の完全制覇を達成した小林陵侑(22)=土屋ホーム=が135メートル、136メートルの合計315・0点で圧勝し、史上最多に並ぶ6連勝を果たした。W杯ジャンプ男子の6連勝は5人目。日本選手のW杯シーズン最多勝利記録を9に伸ばし、通算勝利数では日本歴代3位の原田雅彦に並んだ。

 今の小林陵は怖いものなしだ。ライバルを悩ませた追い風も、雪を固めてつくった近年では珍しい助走路も、22歳のジャンパーはお構いなしだった。2回目にはジャンプ台記録に並ぶ136メートルの大飛躍を見せて圧勝。アホネン、シュリーレンツァウアーら名選手に続く史上最多のW杯6連勝を「レジェンドたちに並べてすごくうれしい」と照れくさそうに喜んだ。

 節目のW杯50試合目。1回目はK点(120メートル)に達した選手が50人中8人で、2位クバツキも122メートルにとどまった難条件の中、別次元の135メートルを飛んで観客のどよめきを誘った。波打って滑りにくい助走路も「小学生の時を思い出す」と苦にしない。2回目は他の有力選手より1段低い位置からスタートしながら「ちょっと飛びすぎた」。着地後にガッツポーズした際、勢い余って転ぶおまけまで付いた。

 伝統のジャンプ週間で史上3人目の4戦全勝を達成し、注目度が高まって迎えた一戦でも「リラックスして集中できた」と重圧とは無縁だ。個人総合は首位を独走中で、日本男子初の王者誕生へと突き進む。「勝つのが当たり前みたいに周りもなっているし、自分もちょっと慣れがあるので気を付けたい」。そんな冷静さも、強さを支えている。

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