白鵬は負けない 横綱&大関陣の総崩れ止める3連勝!全休明け右足不安定も貫禄
「大相撲初場所・3日目」(15日、両国国技館)
横綱白鵬(33)=宮城野=が西前頭筆頭の逸ノ城を上手投げで退け、3連勝とした。横綱鶴竜は平幕錦木(28)=伊勢ノ海=に寄り切られ2敗目。錦木は初の金星を獲得し、4日目は横綱稀勢の里と対戦する。大関陣は今場所2度目の総崩れ。豪栄道が小結御嶽海にすくい投げで屈し、栃ノ心は小結妙義龍に寄り切られて、ともに3連敗。高安は北勝富士に送り倒され2敗目を喫した。先場所優勝の貴景勝は玉鷲との関脇対決を制し、3戦全勝とした。
3大関が立て続けに黒星を喫したところで白鵬が土俵に上がる。過去11勝2敗と圧倒している逸ノ城にてこずったが、全休明けで初日から3連勝を決めた。結果的に、負けていれば横綱、大関陣総崩れとなるところを救ってみせた。
「一瞬、勝ったと思ったけど。その辺を注意しないとね。出るときに出ないといけない」
もろ差しから逸ノ城を寄り立てたが、226キロの巨体に残された。今度は逸ノ城が得意の右四つとなったが、最後は逸ノ城の上手を切って左からの上手投げで決めた。
長い相撲で疲れたのか両手をブラブラさせてみせたが、「逸ノ城は調子いい。最後は持久力。重いねえ。まわしを切ったのがよかった」と健在ぶりをアピールした。
昨年10月に手術した右膝と右足首は、稽古後に必ず氷をあててケアしている。「(手術して)よくなるというより、悪くならない。現状維持」と説明する。それでも、この日はその右足を軸に逸ノ城を投げたのだからさすがだ。
右足をかばって左足に負担がこないか聞かれると、「もともと左足は悪いからね」と冗談で返す余裕もある。
稀勢の里が目の前で3連敗。「安易に引いてしまったから」と指摘したが、休場明けの白鵬もまずは自分のこと。責任感ある横綱だけに、上位の威厳を守ることも力に変えていくだろう。