錦織、無念の棄権でジョコビッチに15連敗 日本勢87年ぶり4強逃す
「テニス・全豪オープン」(23日、メルボルン)
男子シングルスの準々決勝で第8シードの錦織圭(29)=日清食品=は第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)と対戦し、1-6、1-4となった第2セット途中で右太ももの痛みのため棄権した。ジョコビッチには15連敗となり、日本勢で32年大会の佐藤次郎以来87年ぶりのベスト4進出を逃した。女子の大坂なおみ(20)=日清食品=に続くことができず、昨年の全米オープンに続くアベック4強はならなかった。
3回戦を除いて全てフルセットにもつれ込み、21日の4回戦で自己最長の5時間5分を戦い抜いた錦織の体は限界を迎えていた。第1セット途中に右太ももに痛みを抱え「ほとんどの動きが痛みに変わってしまった」。第2セットの1-4となったところで棄権し「8強を超えられないのは、すごく悔いが残る。やり切れない思いがある」と無念さをにじませた。
前日は予定していた練習をキャンセルして休養に充てたが「回復は難しかった」。序盤からジョコビッチの切れ味鋭いストロークに脚が付いていかず、棒立ちのままのショットが目立ち、第1セットだけで19本のミスを数えた。このセット終了後にトレーナーを呼んで処置を受けたが、第2セットはあまりラリーにはならなかった。
1回戦から苦戦が続いたことが重くのしかかり、これで天敵に15連敗となった。「ジョコビッチとやるときはいつも満身創痍(そうい)」。昨年のウィンブルドン選手権準々決勝、全米オープン準決勝に続き、またも四大大会で大きな壁に阻まれた。