涙のクビトバに観客が総立ちで拍手 大坂も敬意「大変なことを乗り越えた」

女子シングルスでペトラ・クビトバ(右)を破り優勝した大坂なおみ=メルボルン(共同)
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 「テニス・全豪オープン」(26日、メルボルン)

 女子シングルス決勝で第4シードで世界ランキング4位の大坂なおみ(21)=日清食品=は、第8シードで同6位のペトラ・クビトバ(チェコ)と対戦。大坂が7-6、5-7、6-4で勝ち、昨年の全米オープンに続いて四大大会を制覇した。

 驚異的な粘りを発揮したクビトバだったが、あと一歩、及ばなかった。16年12月には強盗に襲われ、利き手の左手首に重傷。選手生命の危機に立たされた。苦難を乗り越え、たどりついた決勝の舞台。四大大会では14年のウインブルドン以来の優勝を目指していたが、大坂の前に涙を飲んだ。

 コート上で行われたインタビューでは、ここまでたどり着いた現実を「クレイジーなことです」と表現。「グランドスラムの決勝でまた戦えるなんて。すばらしい決勝でした。なおみ、おめでとうございます。あなたのチームにもおめでとうと伝えたい。1位になったこともおめでとうと伝えたい」と、大坂をたたえた。

 16年の悲劇を振り返り、「私を信じてくれて、私がまたラケットを持てるかわからなかったときも信じてくれて…」と話すと、感極まり涙。観衆は総立ちとなり、クビトバに割れんばかりの拍手を送った。クビトバは大きく息をつき、「本当に毎日、私を支えてくれて、常にポジティブな気持ちを持っていてくれました。ファンのみなさんにも感謝します」と涙をぬぐった。

 観客とともに、拍手を送った大坂。その後のインタビューでは「ペトラ、本当におめでとう。大変なことを乗り越えてきましたね。決勝で戦えたこと、光栄に思います」とクビトバに敬意を示すと、ファンは再び両選手に大きな拍手を送った。

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