貴景勝、三役3場所計33勝!大関昇進目安到達! 1差で玉鷲を追走 

 「大相撲初場所・14日目」(26日、両国国技館)

 関脇玉鷲が初優勝に王手をかけた。平幕碧山を押し出して9連勝で自己最多12勝目を挙げ、2敗で単独トップを守った。2場所連続優勝を目指す関脇貴景勝も平幕隠岐の海を押し出して11勝に伸ばし、1差をキープ。優勝争いは2人に絞られ、本割で玉鷲が平幕遠藤に勝てば優勝、玉鷲、貴景勝ともに負けても玉鷲の優勝。玉鷲が負けて、貴景勝が大関豪栄道に勝った場合、優勝決定戦に持ち込まれる。貴景勝は三役で3場所計33勝となり、大関昇進の目安に達した。審判部は千秋楽に昇進を諮る会議を行うことが決まった。

 張り詰めた優勝争いの緊張感にも貴景勝の心はぶれない。正面から弾丸のような当たりで突き放し。最後はハズ押し一撃で隠岐の海を仕留めた。

 2秒9の秒殺。「気持ちがすべて。残り少ないし、後悔しない相撲を取ろうと思った。もう忘れてあしたの準備をしたい」と、はや次の決戦を見据えた。

 支度部屋では風呂上がりに玉鷲の勝利を見届けた。トップと1差離れず、いざ大一番。白鵬休場の影響により千秋楽、結びの一番で埼玉栄高の先輩、大関豪栄道戦が組まれた。

 「なかなかできることじゃない。ここで力を出せなかったから根性なし」と気合。本割は玉鷲の結果を見た後で、より精神力が問われる。「結びに集中。優先順位を忘れず戦う」とイメージした。

 大関とりも佳境だ。三役3場所で計33勝とし大関昇進の目安に到達。先場所優勝、今場所も優勝争いと評価が高い。審判部は千秋楽の昼間に会議を開くことを決定した。阿武松審判部長(元関脇益荒雄)は「いろんな意見を聞く。明日の結果によるかもしれない」と慎重。12勝目が判断材料になることを示唆した。

 関脇以下の同一力士で2場所連続Vとなれば、優勝制度制定の1909年以降初めて。逆転賜杯、大関へ勝つのみ。「欲を出していい相撲を取ったことがない。無心になれるか」と22歳は集中力を研ぎ澄ました。

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