玉鷲王手!碧山押し出して2敗キープ! 千秋楽遠藤倒してさあ初Vへ

 「大相撲初場所・14日目」(26日、両国国技館)

 関脇玉鷲が初優勝に王手をかけた。平幕碧山を押し出して9連勝で自己最多12勝目を挙げ、2敗で単独トップを守った。2場所連続優勝を目指す関脇貴景勝も平幕隠岐の海を押し出して11勝に伸ばし、1差をキープ。優勝争いは2人に絞られ、本割で玉鷲が平幕遠藤に勝てば優勝、玉鷲、貴景勝ともに負けても玉鷲の優勝。玉鷲が負けて、貴景勝が大関豪栄道に勝った場合、優勝決定戦に持ち込まれる。貴景勝は三役で3場所計33勝となり、大関昇進の目安に達した。審判部は千秋楽に昇進を諮る会議を行うことが決まった。

 容赦なくのしかかるプレッシャーを耐えて、初優勝に王手をかけた。「緊張というか、頭が一瞬真っ白になった」と待ったをかけてしまい、2度目で立った玉鷲。碧山ののど輪に大きくのけぞるも、下からはねのけて体勢を立て直し、相手がはたいたところを前に出て押し出した。

 「相手が緊張していなかったら負けていた。碧山とは巡業中にずっと稽古したけど、ほとんど負けていた。のど輪が伸びきって落ちる。きついっすね、やっぱり」と振り返った大きな白星。勝ち残りの土俵下ではタオルでしばし目を押さえたが、「泣いてないですよ。無理やり冷静にさせた」と説明した。

 勝てば優勝が決まる千秋楽の遠藤戦へ、「今日はここまでおかしくなったから、明日は大丈夫じゃないか。今日よりましだと思う」と前を向いた。藤島審判部副部長(元大関武双山)も「明日は(1差で追う貴景勝より)先だからやりやすい。こういうときは先にやった方がいい」と、精神面の有利さを強調した。

 片男波部屋力士の優勝は71年名古屋場所が最後。現役中に死去した悲劇の横綱玉の海が成し遂げたもので、元関脇玉春日の片男波親方は「(片男波部屋がある東京都墨田区)石原1丁目の人はそれ以来、優勝を見ていない。そのときはすごい人が集まったと聞いている。私も(優勝)経験ないし、盛り上がるんじゃないですか」と話す。玉鷲が48年ぶりの歓喜をもたらすか。

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