「テニス・全豪オープン」（２６日、メルボルン）

　四大大会第１戦、全豪オープンの女子シングルス決勝で大坂なおみ（２１）＝日清食品＝がペトラ・クビトバ（２８）＝チェコ＝を７－６、５－７、６－４で下して初優勝し、昨年の全米オープン初制覇に続く四大大会２連勝の快挙を達成した。

　今大会の優勝で大坂の生涯獲得賞金は日本女子初の「１０億円」を超え、歴代トップとなった。全豪オープンの優勝賞金は４１０万豪ドル（約３億２３００万円）。これを米ドル換算すると、生涯獲得賞金は１０６３万８０５ドル（約１１億６９４０万円）となり、大台を突破した。

　これまで日本女子の生涯獲得賞金トップは、杉山愛の８１２万８１２６ドル（約８億９４００万円）。単複合計１７７２試合で積み上げた金額だった。一方で大坂は同３１６試合でのスピード到達。優勝賞金が３８０万ドル（約４億１８００万円）だった昨年９月の全米オープンを含め、やはり四大大会優勝が大きく寄与している。

　大坂はツアーでの獲得賞金以外に、スポンサー契約による収入もある。

　日清食品、アディダス、ヨネックス、ＷＯＷＯＷに加え、昨年８月にシチズン、同９月に日産自動車、同１１月に資生堂、今年１月にはＡＮＡと新たに契約を締結した。全米優勝後には英タイムズ紙が、アディダスが同社の女性アスリートでは過去最高額となる年間６５０万ポンド（約９億３６００万円）で契約を更新すると報じるなど、その市場価値は上昇一途だ。

　米フォーブス誌が昨年９月に発表した「世界で最も稼ぐ女性アスリート」の１位は、大坂が憧れるＳ・ウィリアムズで、同６月までの１年間の推定年収は１８１０万ドル（約１９億９１００万円）。今後の活躍次第で、大坂が長者番付でもトップに躍り出る可能性は十分ある。